ホームテレビ女性アナウンサー・リレーコラム 「私の2022」坪山奏子編

ホームテレビ女性アナウンサーによるリレーコラム。

今回のテーマは「私の2022」です。

 

今年もコロナとともにあっという間に過ぎ去った感がありますが、この夏、ひそかに一つ思いを叶えました。

原爆についての特集を作ることです!

今年も5up!をご覧いただきありがとうございます!

アナウンサーとしては10年ほどどうにかやってきたのですが、ディレクター業となると実績もなければ自信も全くなく、できれば初心者マークを付けたいのが本音です・・・。

が、ヒロシマの記憶を継承していくことの一端を担えたらと日々心に留める中で、自分の視点で描けるテーマに出会い、これを機にと、3度の取材と1週間の編集作業を経て、原爆の日を前に無事放送できました。

 

~原爆の日からつながれた命~助産師の足取りを伝えたい~

原爆の日に生まれた命があることを伝えたい – YouTube

Youtubeでご覧になれます

 

テーマは、助産師、田中敬子さん(56)の思いです。

妊婦の検診や自宅出産の介助、母乳のケアなど、30年にわたって産前産後の母子に寄り添ってきた敬子さん。祖母と父の被爆体験を聞きながら育った被爆2世でもあります。新しい命を迎えるたびに、今この広島に数百万もの命がつながれているのは、原爆が落とされたあとも懸命に出産を助けた当時の助産師の活躍があるからだと考えます。

カリスマ助産師であり、2児の母。エネルギーに溢れた敬子さん。 カリスマ助産師であり、2児の母。エネルギーに溢れた敬子さん。

 

中区東白島町の日本郵便中国支社の中にある、石碑。

詩の舞台、地下室のあった旧貯金局(千田町)のタイルとともに建てられている 詩の舞台、地下室のあった旧貯金局(千田町)のタイルとともに建てられている

 

原爆詩人栗原貞子さんが、実話をもとに書いた原爆詩、「生ましめんかな」が刻まれています。

敬子さんは、この詩に産婆の魂が宿ると話します 敬子さんは、この詩に産婆の魂が宿ると話します

 

この詩の中で、産婆が自らの命を省みずお産を介助し取り上げた赤ちゃんが、小嶋和子さん(78)です。一回り以上歳は離れていますが、姉妹のように波長のあうお2人は、ともに命の尊さや、助産師の足取りを伝える活動をしています。

8月6日 和子さんと敬子さん主催「原爆の日から繋がれた命を思う展示会」にて 8月6日 和子さんと敬子さん主催「原爆の日から繋がれた命を思う展示会」にて

自宅出産の様子も取材しました。

あすかちゃんが誕生 あすかちゃんが誕生

コロナ禍で、病院での立ち合い出産が制限される中、家族と一緒に、リラックスできる環境で出産したいと自宅出産を選ぶ方も増えているそうです。仕事や学校を早退して帰宅したパパとお兄ちゃんたちに見守られながら、豊富な経験に基づいた敬子さんの力強いサポートのもと、元気な産声が響きました。

 

赤ちゃんを迎えた後の穏やかな時間のなんと幸せなこと・・・。

家族の愛が深まり、それぞれの人生観も変わるであろう時間。

いっぽうで、待ちに待った妹と対面し、満足したあとはお外に遊びに出ていった次男くんのようすに、お産は本来“日常”なんだなということにも気づかされました。

幸せなお産は、幸せな育児につながる 幸せなお産は、幸せな育児につながる

敬子さんとは、私が長女を出産した10年前からのご縁です。(私は病院で出産しました)

産後、ひどい乳性炎など母乳トラブルに悩まされ続けたとき、親身なアドバイスや神の手とも思えたマッサージに救われました。これからもたくさんの素敵な命の誕生を支えてくださることでしょう!

 

2022年の終わりに!

歳を重ねるごとに、時間が過ぎる早さが加速していきますが。

自分が輝くことが生きる目標だった頃を経て・・・

年々社会の役に立てる人間でありたいなという思いが強くなります

番組を通して、社会の課題や生きるヒント、明日への活力を伝えていけるように

新しい年も精進していきます!

体力は年々順調に衰えています・・・涙

 

来年もよろしくお願いいたします!

 

 

次回の担当は渡辺美佳アナウンサーです、お楽しみに!

 

坪山奏子(広島ホームテレビアナウンサー)

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