目指すは魔女の庭! ほっこりグルメがいただける海辺の喫茶店(尾道市)
広島県内にある、絶品グルメがいただける、一度は行ってみたいポツンと一軒グルメ。今回は、尾道市因島大浜町。因島大橋のたもとにポツンと建つ小さな喫茶店、店主の名前が付いた「ミドリノコヤ」です。
ミドリノコヤUターンして、因島の小さな喫茶店を切り盛りするのは、店主の上原碧(みどり)さん。築60年以上の空き家だったところを購入し、去年10月にお店をオープン。元々は洋服の仕立てをしていた老夫婦の住居兼店舗だったそうです。空き家を利用し、人が集まれる場所を作りたいと、仲間や地域の方の協力を得て古民家をDIYしました。
上原碧さん
庭には手作りのテーブルが置いてあり、ハーブガーデンもあります。目指すのは「魔女の庭」。というのも上原さん、ジブリ映画の「魔女の宅急便」の主人公・キキのお母さんを目指しているそうなんです。
目指すのは「魔女の庭」山小屋のようなとってもかわいい店内は、正にジブリアニメに出てきそうな雰囲気の素敵な空間です。窓際の席から見える窓越しの海の景色は最高です。
上原さんは、高校・大学から島を出て神戸で就職。Uターンしてこの場所でお店を始めるのには、特別な思いがあったそうです。近年たびたび起こる、大雨による災害。その災害から実家を守りたいという思いがUターンのきっかけ。実は、裏の山がハザードマップのレッドゾーンに指定され、不安がる母親のそばにいてあげたい、という思いでお店をオープン。自らスコップを持ち土壌改善に取り組んだり、講師を招いて「大地の再生」をテーマにした勉強会などを開催しています。
上原さんの実家周辺今では島の人たちの憩いの場になった「ミドリノコヤ」。朗らかなミドリさんの人柄もあり、お店には移住してきた沢山の仲間も集まってきます。鎌倉から移住してきた齋藤明美さんは、お店で料理に使うレモンジャムの製造者。その島のレモンで作ったジャムをのせた、ワッフルもこちらの看板メニューの1つです。
齋藤明美さん ワッフル盛り合わせ 450円
そんな、「ミドリノコヤ」では、素朴な焼き菓子や季節野菜のスープもいただけます。お店で使う野菜は、弟の和人(かずと)さんが作っています。なんと和人さん、友人の加藤靖崇さんとアイドル農家「みなと組」というユニットを結成し、島のみなさんに可愛がられる農家を目指し、野菜作りをしています。そんなアイドル農家が作った野菜やハーブを料理に使っているんです。
アイドル農家「みなと組」上原和人さん(右)
現在、レモングラスというハーブを栽培中で、乾燥させたレモングラスを使い、姉・碧さんがお店でハーブティーとして提供。
レモングラスティー HOT 500円
このハーブティー、碧さん手作りの焼き菓子との相性もばっちりです。ナッツがたっぷりと入った焼き菓子は、サクッとしたタルト生地に、柔らかキャラメルソースとナッツの食感との一体感がたまりません。爽やかなハーブティーがその美味しさを引き立てます。
5種類のナッツを使った キャラメルナッツタルト 400円
そして、この時期しか食べられない限定メニューもあるんです。それが、自家菜園で採れたサツマイモを使ったポタージュスープ。野菜のコンソメが入った、野菜の旨味がギュッと凝縮された優しい味わいです。一緒に出てくるパンを浸して食べるのもオススメな寒い季節にぴったりのスープです。旬の食材を使うため時期によって使う野菜が変わるそうです。
季節のスープ サツマイモ 500円
ゆっくり流れる島時間で食べられる、一口で癒されるホッコリグルメ!そして、アイドル農家が作った美味しい野菜を味わってみてください。
また今後、敷地内にある建物を宿泊施設に改装する予定だそうです。一度お出かけになってみてはいかがですか。
ミドリノコヤ
尾道市因島大浜町380-3
Instagram : midori_coya
営業日:火曜・水曜・土曜・日曜
営業時間:午後1時 ~ 日の入り(午後5時頃)
※12月7日~25日は休み
駐車場4台
広島ホームテレビ『5up!』(2022年12月2日 放送)
ひろしまリード編集部