新監督を支える参謀・藤井彰人新ヘッドコーチが見据えるチーム改革のその先は?

「勝ちます!勝負事は勝たないと面白くないし、僕も負けるのは好きじゃない」。そう頼もしく話すのは藤井彰人新ヘッドコーチ。広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、笑顔と関西弁が印象的な藤井新コーチをフカボリ。見据えるチーム改革と、その先にある歓喜への想いに迫る。

※データはすべて11月26日O.A.時現在 ※以下、(選手)敬称略

藤井コーチ

藤井新コーチは、2015年に現役を引退すると、その後は指導者の道へ。今シーズンまで阪神の一軍バッテリーコーチを務めてきたが、現役時代を共にした新井貴浩新監督に声をかけられ、来シーズンからは自身4球団目となるカープで、初のヘッドコーチとして戦うことになった。

「自分がまさかというのが正直な気持ちだったが、監督に呼ばれて正直嬉しかった。不安も期待も両方あるが、監督が思っている通りに動ける選手にして“強い組織を作る”」と。チーム再建へ力強い言葉を口にする藤井新コーチ。その初仕事が日南市で行われた秋季キャンプ。「みんな淡々とやるイメージがあったが、意外にも元気で一球、一球、ワンスイング、ワンスイングすごいなと思った。特に堂林(翔太)君、野間(峻祥)君はスマートにやるのかなと思っていたが、すごい元気で引っ張っていってイメージが違った。中堅くらいがやるから若い選手も負けずにやるし、すごい良い効果があると思った」と明かす。

藤井コーチ

外から見てきたイメージと違いを感じた秋季キャンプ。それでも、対話を大切にし積極的にコミュニケーションを取るという、これまでの経験で培ってきた指導スタイルは変えず、選手たちと接したという。中でもチーム盗塁阻止率ワーストとなったキャッチャー陣への指導には熱が入り、<スローイングにつながるために捕球>について、実演を交えながら伝える姿もあった。石原貴規は「今までにない知識だったり。体の使い方だったりというのをレクチャーしていただいたり、実際にもやっていただいたり。新鮮な感覚というか、自分の考えが広がった」と話す。

藤井コーチ

キャッチャーといえば、今シーズン、チーム唯一全試合出場を果たした坂倉将吾の再コンバートが注目を集め、12球団一と言っても過言ではない正捕手争いがさらに激化する。求めるキャッチャー像は「勝つキャッチャー。もちろんそこを目指してやっている訳なので勝てるキャッチャー。信頼され、気配り目配りができるキャッチャー。自分のことばかりができるポジションではないので、いろんなことを考えながら、いろんなクエスチョンを持って、どうしたらいいか。どうしたら伝わるかを考えてプレーしてほしい」と言う。

藤井コーチ

V奪還に向けチームの新たな風を吹かせる新参謀は、選手だけでなく新井新監督との意思疎通も欠かせない。「新井監督は、思い切りのある男。小っちゃいことを気にせず、思い切っていけというスタイルだと思うので、僕らは選手の後押し。背中を押してやること」。さらに「広島は初めてだが、新井監督が呼んでくいれたというのもあるし、監督を胴上げしたい。スタッフみんなで喜んで抱き合って、と想像するとワクワクする。実現できたらいいなではなく、そうできると信じているので、やりたいと思う」と、力を込める。

 

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 11月26日放送

ライター 湯谷葉子

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