悲喜こもごものカープの2022年。広島ホームテレビ『カープ道』では、来シーズンの逆襲を狙い、カープ愛あふれる鯉党芸人と独自の視線で熱き戦いの軌跡をたどる。ゲストは極楽とんぼ・山本圭壱さんとボールボーイ・佐竹さん。

CS進出に向けて最後まで戦い抜いたカープ。しかし結果は5位で、4年連続Bクラス。佐々岡真司監督が退任を表明し幕を閉じた。山本さんは「4年連続Bクラスで驚いちゃいけない。かつて10年間くらいを5位、6位だったこともあった。それに比べると」と、挫ける様子はない。

前半戦の戦いを振り返ると、盛り上がるのは3〜4月。開幕カードのDeNA戦を3タテした勢いそのままに、地元での阪神戦も連勝。29年ぶりの開幕6連勝にファンは熱狂した。「あとは5割でいいと思った。そうすれば貯金6で2位」と山本さん。佐竹さんは「この時点で優勝旅行特番のロケでハワイに行けるか考えた」と明かす。

続いて5月8日の母の日には、21安打17得点。リーグ28年ぶりで4選手が4安打。「3〜5月は若手が活躍した」と振り返る。5月8日に満塁HRを放った期待の大砲・末包昇大選手や、俊足好守・矢野雅哉選手の活躍も目立った。山本さんは「大瀬良大地投手、九里亜蓮投手、アンダーソン投手、床田寛樹投手、森下暢仁投手の5本柱に、遠藤淳志投手を加えた6本柱がしっかりしていた。計算できる先発陣が好調の要因。最低でも交流戦5割で過ぎれば、あるな！と思っていた」と語る。

そして鬼門の交流戦が開幕。パ・リーグの猛者たちに苦戦を強いられた結果、交流戦最下位。「通算6度目の最下位。あまりにもパ・リーグへの勉強不足。パ・リーグは広島に対しての勉強ができていて、タイミングとかバレているかのように走られていた」と手厳しい。「我々みたいにTVの前にかじりついてる人をスタッフに入れるべき」という提案も飛び出した。

交流戦最下位ながら6月は3位で乗り切ったカープ。ファン待望の新戦力・秋山翔吾選手が加入し、7月12日にはマツダスタジアムに初登場した。「達川光男さんが、秋山選手が入ったら3位確定ですよ、と言われていた」と振り返る。

4年ぶりに前半戦をAクラスで折り返し。後半戦が始まり、7連敗のチームを救ったのが、8月6日、秋山選手のサヨナラヒット。まさにチームを鼓舞する進撃の一打となった。9月11日は優勝の可能性が消滅。そして最後までに三つ巴となった3位争いの中、惜しくもCS進出を逃したカープ。山本さんはターニングポイントとして9月29日のヤクルト戦を上げる。「4対2で逃げ切っていればわからなかった。ターリー投手が前打者を一球で仕留めた後、オスナ選手に逆転3ランを浴びた」。そのHRを見届けて、TVを切って仕事に向かったという。

最後に、2人が選ぶMVPを披露。山本さんは「矢崎拓也投手。野手では上本崇司。矢崎投手は、ビハインドから上がっていって8回のセットアッパー。今年大ブレイクですよ」と話す。佐竹さんが選ぶのは矢崎拓也投手とマクブルーム選手。「マクブルーム選手は鈴木誠也選手の後にちゃんとおさまった」と話す。また「マクブルーム選手は、バットを試合中でも変えるのが特徴。そのバットでヒットが出たら使い続ける。それから焼肉より焼き鳥が好きらしい」と得意の小ネタで締めくくった。

広島ホームテレビ『カープ道』（水曜深夜） 10月12日放送

ライター　湯谷葉子