「坂の街」「文学の街」「映画の街」として知られ、現在はアニメの聖地と言われるようになった尾道市。そんな尾道に、なんと巨大生物が何体も現れたというんです。果たして、尾道に現れた巨大生物とは？その謎を探ります。

 

謎その1。恐竜が現れた！

現れたのは、横浜ゴム尾道工場。なぜここに？こちらでは、建築車両などに使用される大型タイヤを製造しており、新しいタイヤを作るために出る「試作用タイヤ」をどうにか再生できないかと考え誕生したのが、アパトサウルスの「タイヤ恐竜ビックリ―」。

横浜ゴム株式会社　尾道工場

なんと「恐竜」の正体は、巨大なタイヤで出来た恐竜だったんです。一番大きいタイヤで、直径３.５m。鉱山などで使う建築車両用のタイヤを使っています。初めて製作した1993年は映画「ジュラシックパーク」が公開され恐竜ブームが席巻。恐竜を作れば、きっと子どもが喜ぶはず！とブームに乗っかったものの、その道のりは簡単ではありませんでした。完成までの1カ月半、通常業務をこなしながら、業務終わりに従業員総出で毎日深夜１時頃まで作業。ようやくクリスマス・イブの夜８時過ぎに、全長：21m、高さ：8.5m、重さ：30t、使用タイヤ本数124本の「ビックリ―」が完成！

アパトサウルスの「タイヤ恐竜ビックリ―」

他にも、全長：9m、高さ：5.5m、重さ：6t、使用タイヤ本数77本の「ステゴサウルス」。15m、高さ：6.5m、重さ：7t、使用タイヤ本数76本の「ティラノサウルス」が制作され、現在３体の恐竜がいるんです。作るのには相当苦労したけど、完成したときはみんなで涙するほどの達成感があったそうですよ。

ステゴサウルス ティラノサウルス

3体の恐竜がいる横浜ゴム尾道工場「恐竜公園」は工場の敷地内ですが、正門を入って守衛さんに声をかければ、午前8時～午後4時半まで、誰でも遊びに行けます。従業員の皆さんの汗と涙の結晶の恐竜たち。ぜひ一度見学に行ってみてはいかがですか。その大きさとクオリティに感動することでしょう！

 

謎その２。尾道に現れた５ｍの巨大猫！

尾道と言えば「猫の細道」ですよね。まさかここにいるんでしょうか？尾道に現れた５ｍの巨大猫を探して、猫の細道を散策！しかしここにいるのは「福石猫」という丸い石に描かれた猫たち。中には恋愛成就、健康回復といった不思議な力を持つと言われる福石猫たちが、たくさん住み着いています。

猫の細道 福石猫

猫の細道には「初代福石猫」が祀ってあり、３回なでると願いが叶うらしいですよ。さらに、日本各地の神社の石を使った「福石猫」が祀ってある福石猫神社もあります。ここに来れば、日本各地の神社にお願い事ができるんだとか。さらに、ちょっと変わった方法でおみくじが引けるんです。

初代福石猫 福石猫神社 日本各地の神社の石を使った「福石猫」

福石猫の産みの親は、芸術家の園山春二さん。1998年から福石猫を置きはじめ、その数は、日々増殖中なんだとか。なんと世界中に４万体もいるそうですよ！驚きですよね。なんと、巨大な猫を制作したのは園山さんなんです。

芸術家 園山春二さん

５mの巨大猫がいる場所は、元々は豪雨災害で発生した土砂を入れた土のう置き場。園山さんはこの土のうを捨てることを考えず、残すことを考え、釈迦が入滅する様子を表した「涅槃像」を思い出し、「涅槃像」ならぬ「猫槃像（にゃはんぞう）」を制作したんです。この「猫槃像（にゃはんぞう）」には、およそ２００個分の土のうが使われ、黒猫には「魔除け」の意味もありコロナ退散を祈願しているんです。

猫槃像（にゃはんぞう）

「猫槃像（にゃはんぞう）」は最初は三毛猫だったそうですが、いまは魔除けで黒猫になっています。コロナが終息したら、三毛猫に戻るそうです。また、「猫槃像（にゃはんぞう）」の中には、猫じゃらしの種・鈴・小判の猫の三種の神器が入っているそうです。

現在は「猫槃像（にゃはんぞう）」の近くまで行けませんが、ロープウェイの真下にあるのでロープウェイから見る事ができます。また「猫の楽園」として、新たにオープンカフェなども制作中で１０月２９日にプレオープンするそうです。本オープンは、猫の日に合わせて来年2月22日です。

尾道に現れた巨大生物を見に、ドライブがてらお出かけしてみてはいかがですか。

 

横浜ゴム尾道工場　恐竜公園
開園時間：午前８時 ～ 午後４時半

猫の楽園
2022年10月29日（土）プレオープン
2023年2月22日（猫の日）本オープン

 

広島ホームテレビ『５up！』（2022年10月5日放送）