「サバを読む」の語源とは?さかなのおにいさんに聞く「サバ」の秘密 |地球派宣言
魚の生態や海の大切さをイラストや歌で表現している、さかなのおにいさん、かわちゃんこと、川田一輝さん。
川田さんに海の生き物について教えてもらう恒例企画です。
川田一輝さん1万5千点以上の生き物を展示する宮島水族館で、これからの時期、旬を迎える「サバ」について教えてもらいます。
宮島水族館のサバ背中の模様に注目。独特な模様ですが、これを「サバ模様」というそうです。
背中の模様は「サバ模様」模様には理由がありました。海の上から見た時、波の模様に擬態するためなんだそう。サバの敵は海の中だけではありません。上空からカモメなども狙っています。天敵の目をごまかすために、この模様になったそうです。
続いて、「サバ」を使った慣用句と言えば・・・そう、「サバを読む」ですよね。この「サバを読む」の語源はサバなんです。この言葉がどのように生まれたのか、川田さんお手製のイラストで説明してもらいます。
イラスト:川田さんそもそもサバには栄養がたっぷり。脳や神経機能を活性化させるDHAという成分や、血液サラサラにしてくれるEPAなどを含んでいて、ワインやゴマと一緒に摂ると吸収率があがるのだそうです。ただ、消化酵素が強いので傷みやすい魚でもあります。
イラスト:川田さん冷蔵技術がなかった昔は、サバを数えるときはスピードが命!
早く数えないと傷んでしまうから。「この箱に41匹、42匹・・・う~ん、だいたい50匹!」などと早口で数えられたそうです。その結果・・・
イラスト:川田さんほんとは90匹なのに「だいたいサバ100匹です!」というように、多めに数を言ったことから「サバを読む」という言葉が生まれたのだそうです。※諸説あります。
イラスト:川田さん特に、瀬戸内海はプランクトンやエサが豊富なので、そこで獲れるサバもおいしいのです。その環境を守っていくためにも私たちができることとは?
「サバが生息していると、サバを食べるブリなど大きい魚もたくさん増える、サバが生態系を回しており、実は海の中でも大事な役割を担っているのがサバなのだ」と川田さんは言います。
そんな瀬戸内海を守るためには、家の掃除をするように、海のことも自分の家だと思ってきれいに保ち、接していくことが大切なのです。
海の大切さを伝える川田さん