クラゲは一生クラゲでいるわけではない!? さかなのおにいさんと学ぶ クラゲ編
魚の生態や海の大切さをイラストや歌で表現している、さかなのおにいさん、かわちゃんこと、川田一輝さん。川田さんに海の生き物について教えてもらう恒例企画です。
川田一輝さん舞台となるのは、宮島水族館。
宮島水族館内の熱帯魚の水槽今回は海中をフワフワ浮遊するクラゲについて勉強します。
宮島水族館のクラゲお盆が過ぎるとクラゲが増えるというクラゲ。クラゲが増えることで起きる深刻な問題があるそうなんです。皆さんわかりますか?
それは、「漁業被害」なのだそう。
漁をする際、網にクラゲがひっかかり、その触手で他の魚がダメージを受け売り物にならなくなってしまうのだそう。さらに、体の95%が水分のクラゲが大量に網にかかることで、重量が重くなり、網があげられなくなるといった問題も起きていると川田さんは話します。
漁業被害を引き起こすミズクラゲところでみなさんは、クラゲの赤ちゃんを見たことがありますか? 川田さんお得意のイラストを使ってクラゲの一生を説明してもらいましょう。
イラスト:川田さんクラゲはまず、受精卵から「プラヌラ」と呼ばれる幼生になり、次に「ポリプ」と呼ばれる、イソギンチャクのような形に姿を変えます。これだけでもすごいですが、まだまだクラゲにはなりません!
その後、しばらくすると、からだがくびれ始め「ストロビラ」になります。この「ストロビラ」が、どんどんからだのくびれを深くしていき分裂。お椀を重ねたような形になり、そのひとつが「エフィラ」と呼ばれるクラゲの赤ちゃんなのだそう。
そして「エフィラ」がエサなどを食べることでようやくクラゲになるんです!
最後は水に溶けてなくなるというクラゲ。成長の過程でどんどん姿を変えていくのですね。
瀬戸内海にはクラゲのエサにもなるプランクトンが豊富だからこそ、そこに生息する魚たちもおいしいのです。その海を守っていくためにも私たちができることとは何でしょうか?
クラゲとプランクトンゴミをポイ捨てしないのはもちろん、海水浴に行く際、海にやさしい日焼け止めを使うなど、日々の生活の中で海にやさしくする選択肢はあると川田さんは言います。海や生き物に興味を持つことが大事なのですね。
海を守る方法を語る川田さん