チャンスで頼れるカープのプリンス堂林翔太!勝負強さの要因を分析
「Aクラスに入れる位置にいるとチーム全員が意識していると思う。そこに何としても食らいついて入っていけるように、僕自身もチームの力になれるように残りの試合を戦っていきたい」。そう語るのは、プロ13年目の堂林翔太選手。広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』は、鯉のプリンスと呼ばれる堂林選手をフカボリ。勝負強いバッティングを生む要因に迫る。
※データはすべて8月27日O.A.時現在 ※以下、(選手)敬称略
8月17日の誕生日に31歳を迎え、プロ13年目のシーズンを戦っている堂林。「やっと今いい状態になってきた。練習の中でいろんなことを試しながらやっていて、練習でやっていることを試合でも同じようにできているかな、というのはここ最近になって感じている」と話す。今シーズンは代打HRを3本放つなど、ここぞというところで勝負強い打撃を見せている。
8月16日、佐々岡真司監督と菊池涼介ら選手7名が新型コロナウイルスの陽性判定。チャンスが巡ってきた堂林は、その日の試合で2本のHRを含む3安打で、チームの窮地を救った。「特に2本目は、あの球をファールではなくHRにできたというのは、すごく手応えのある打席となった。打席数が少ない中でも、ああいうピッチャー(中日・柳裕也)から打てたのは自分にとってすごく大きい」と、今シーズンの象徴的な打席を振り返る。
「初球からの仕掛けは大事にしている。一発で仕留められず、カウントが進んでいくと自分に不利になるので、そういった集中力も含めて積極的にいきながら、前に飛んでいる」と、自身の勝負強いバッティングついて分析する。「今年は代打ということも多い。代打になると特に甘い球というのは、もしかしたらその打席で1球も来ないかもしれないので、来た時は振れるようにという意識は持っている」と話す。
甘い球は逃さない。積極的にバットを振りにいった結果が今の好調につながっている。さらに技術面では、「構えがしっくりきている」と言う。意識している2点は、
① グリップの位置。試合前の練習で日々グリップエンドの位置を確認し、その日の状態にい一番合ったところで固定し試合に臨む。
② 左足を置く位置。基本的にオープンスタンスに構えるスタイルだが、状況によって左足を置く位置を変えている。
試行錯誤を重ね、辿り着いた今のバッティングスタイル。堂林の勝負を決める位置だが、上位進出へのカギとなる。
広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 8月27日放送
ライター 湯谷葉子