一斉にダンスするカニ!宮島で干潟の生き物しらべ|地球派宣言
2022.08.18
世界遺産の島、宮島で親子を対象にした自然観察会が開かれました。潮の引いた干潟には、ハクセンシオマネキなど貴重な生き物が数多く生息しています。
開催したのは、環境保全の活動をしている「宮島パークボランティアの会」。
ハクセンシオマネキ宮島パークボランティアの会の呼坂達夫さんは「宮島の自然をまず知ってもらって、何かを見つけたいという気持ちになってくれればうれしい」と話します。
宮島パークボランティアの会の呼坂さん干潟を歩くこと30分、何かを見つけました。
干潟をみる子どもたち穴から出てきたチゴガニが一斉にハサミを振っています。呼坂さんによると、この行動は「ウェイビング」といい、繁殖期にメスを誘う行動なのだそう。一生懸命ダンスをしているので警戒が少ないといいます。
チゴガニその後、工事中の大鳥居が見える場所に移動し、そこで穴を掘ってみると、水のきれいな砂浜に生息するというスナガニがいました。
「こうした干潟が残っているのが(県内では)島ぐらいしかない。非常に貴重だし意味がある」と呼坂さん。
スナガニそして、潮がひいた海でカキ殻のにおいを使い、アラムシロガイをおびき寄せる実験を始めました。
カキ殻を置く呼坂さん待つこと数分、カキ殻に集まってきました。アラムシロガイは、魚などの死骸を食べる貝なのです。
アラムシロガイ普段見ることのない貴重な生き物を観察した子どもたち。呼坂さんは「自然の環境が残る宮島の素晴らしさを感じてもらい、その先に、環境保全の気持ちを持ってもらえれば」と話します。
定期的に行われているというこの自然観察会。夏休み中の子どもたちのいい思い出になったようです。
記念の集合写真を撮影する参加者