走攻守3拍子のドラ3ルーキー カープ中村健人 秋山加入で激しさ増す外野手争いに名乗り

「ルーキーらしくパワフルに、フレッシュに、エネルギッシュに。そういった姿をたくさんの方々に応援してもらえるようにがんばりたい」。そう話すのは、開幕から一軍でプレーし続ける中村健人選手。広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』は、ドラフト3位ルーキーの中村選手をフカボリ。充実したプロ生活から、直面する課題にも迫る。

※データはすべて7月9日O.A.時現在 ※以下、(選手)敬称略

中村健人選手 中村健人選手

しぶとい打撃に、球際の強さが光る華麗な守備。そしてケンティーポーズのカメラパフォーマンスなど、ムードメーカーとして日々存在感を増している中村。3月30日の阪神戦でプロ初ヒットを放つと、5月15日にはヤクルト石川雅規からプロ初HR。ルーキーで唯一、シーズンを通して一軍でプレーを続けている。

し烈な外野手争いの中で、ここまでスタメン出場はチームで5番目に多い25試合。着実に出場機会を増やし、プロの世界で少しずつ自分の持ち味を出せるようになっている。「社会人時代に鍛えてきたバッティング。初HRが右方向へ出たこともそうだし、粘って粘ってライト前に落としてタイムリーを打つことができたりもそう。右方向への打球というのは手応えを感じている」と、自信を持つ。
ここまで放ったヒットのうち、約半分がセンターより右方向へのヒット。進塁打になりやすい右打ちを強く意識することで、チームにとって価値にある打席を増やしている。

そんな中、直面している課題もある。「一番は“打席内でのわりきり“。このボールが来ると思ったのにわり切れずに中途半端なバッティングで打ち取られてしまったという打席が悔しさにつながっている」と明かす。それでも課題克服に手応えを感じた打席は、5月4日の巨人戦。1打席目は戸郷翔征の決め球・フォークを引っ掛けショートゴロ。迎えた第2打席に相手バッテリーが選んだ決め球は再びフォークボール。今度はしっかりとらえ、三遊間を破るタイムリーを放った。「自分に足りないことを気づかせてくれた打席」と振り返る。

打席をレベルアップするべく試行錯誤を重ねる日々だが、中村といえばチームを幾度となく救った守備と、次の塁を積極的に狙う盗塁からも目が離せない。「“守備も任せてくだい”というのが自分の選手としての価値。走攻守を高いレベルで三拍子揃えているのがストロングポイントだと思う」と胸を張る。

球際の強さが光る守備も魅力 球際の強さが光る守備も魅力

そして、秋山翔吾の加入でさらに激しくなる外野手争いについて「同じ外野手ということで、ライバルというのはおこがましいが、自分の出場機会に関わること。だからと言って自分で操作できる部分ではないので、自分の良さを出すことを突き詰めるだけ。秋山さんに勝ってやるんだと思えば勝てるわけではないと思うので、気合というよりは自分の価値を高めることに集中したい」と、力強く締めくくった。

中村健人

 

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 7月9日放送

ライター 湯谷葉子

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