【高校野球広島大会2022】いよいよあす7月9日開幕!大会展望と注目校紹介
コロナ禍3年目。いまも終息したわけではないが、今年はマツダスタジアムでの開会式と開幕試合、そしてブラスバンドが復活するなど徐々に元の形に戻りつつある高校野球広島大会。今年の3年生は入学した年は選手権大会が中止。去年は緊急事態宣言などで活動が制限されるなどしてきた世代。ここまでの2年半の思いをグラウンドでぶつけてもらいたい。
3年ぶりにマツダスタジアムで行われる開幕戦。選ばれたのは春夏合わせて3度の甲子園出場経験のある高陽東と、県内最古の歴史を誇り今の甲子園の第1回大会に出場した国泰寺の試合だった。抽選会の後にどのカードを開幕戦にするか高野連が選ぶのだが、各校の関係者たちは「高陽東×国泰寺しかないじゃろ」と言う人がほとんど。ほぼ満場一致で決まったことが想像できる。公立の実力校同士の対戦。好ゲームを期待したい。
そして大会を展望すると、今大会優勝候補に挙げられるのは、やはり昨秋の明治神宮大会で準優勝し今春の県大会でも優勝した広陵。魅力は内海(3年)真鍋(2年)を中心にどこからでも点を奪える隙の無い打線。投手陣は1年生の高尾が春の中国大会でエースナンバーを背負うなどハイレベルなポジション争いが繰り広げられている。どの投手も球の力には定評があり、一方で制球力にやや課題を残すいう。
その広陵の初戦は広島新庄と油木の勝者。昨夏県内無敗で広島を制した広島新庄は、今大会ノーシード。油木との1回戦を制し広陵との2回戦にコマを進めることができるか。もし実現すれば、2回戦屈指の好カードとなることは間違い。
ここからは、ホームテレビが注目した高校を紹介していく。まずは秋の王者広島商。
選抜では、1回戦で丹生(福井)を破り「大正」「昭和」「平成」「令和」と4元号で甲子園での勝利をつかんだ。しかし、2回戦は新型コロナウイルス感染で辞退。この悔しさを晴らせるか・・・。そんなチームには、今年から「応援」という味方が3年ぶりに復活。広商名物の応援でチームを勝利に導けるか。グラウンドだけでなく、スタンドにも注目だ。
2校目は、初のシード校となった三原。
率いるのは、25歳の木内竜大監督。就任から4年。徐々に力をつけたきたチームは秋季大会でベスト8に進出し、広島県の21世紀枠推薦校に。そして今年の春の大会でもベスト8入りし、初のシードを獲得した。エースの松田(3年)を中心に、守備からリズムを作って「つなぐ野球」で上位進出を目指す。
3校目は、開幕戦に登場する国泰寺。
1915年の第1回全国中等学校優勝野球大会(いまの夏の甲子園)に山陽地区代表として出場した国泰寺だが、全国の舞台に立ったのはそれが最初で最後。全国で最も甲子園から遠ざかっているチームとなっている。108年ぶりの夢舞台を目指す今年のチームには強力な仲間が。選手たちの練習時間を少しでも増やそうとノックを打つマネージャーたち。新たな伝統で作り上げた守備力で、高陽東との開幕戦に臨む。
4校目は、昨夏学校史上初の決勝進出を果たした祇園北。
効果的な睡眠、たんぱく質の摂取時間など効率的な体作りだけでなく、データを駆使してチームを作り上げてきた。エースは、昨夏の決勝でも先発した岡森(3年)。今年も広島に「祇園北旋風」を巻き起こす事ができるか。
5校目は観音。
観音には、異色の経歴を持つ選手がいる。主将の江川(3年)だ。柔術の西日本大会で6連覇した強者で、全国ランク1位になったことも。父親が経営するブラジリアン柔術のジムにチームメートとともに通い、体を鍛え上げてきた。
6校目は、加計芸北。
県内唯一の分校で廃校の危機に瀕している学校だが、地域からの応援がかなりアツい。「抽選会が終わったらみんな対戦相手を知っている」、「加計芸北を応援し終わったら稲刈りの時期」など、地域の生活の一部となっている。町の応援を背に、1つでも多くの勝利をつかみ取りたい。
最後は尾道。
甲子園出場経験はないもののコンスタントに上位進出を果たす強豪校。そんな今年のチームには、海を渡って甲子園を目指す投手がいる。台湾人留学生の蘇投手(3年)。コロナ禍で、入学以来一度も帰国できていないが、両親とは頻繁に連絡をとりあい元プロ野球選手という父親からはアドバイスも受けている。台湾の両親のためにも、この夏は絶対に負けられない。
広島ホームテレビでは球児たちの戦いを全試合ライブ配信、さらに試合日の夜にはダイジェストも生配信予定!
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ひろしまリード編集部