3年目のシーズンに挑むカープ宇草孔基 激しい外野手争いに見せる本心とは?
元メジャーリーガー秋山翔吾選手のカープ入団が決まり、6月30日に入団会見。シーズン216安打のプロ野球記録を持つヒットメーカーの加入に、「僕、荷物をまとめました。ジョーダンですけど」と笑いながらも、危機感を抱くのはプロ3年目の宇草孔基(うぐさ こうき)選手。広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』は、激しい外野手争いに加わる宇草選手をフカボリ。強い信念で挑む3年目のシーズンに迫る。
※データはすべて7月2日O.A.時現在 ※以下、(選手)敬称略
宇草孔基(うぐさこうき)選手上位打線を任されることも多い宇草。今シーズン、開幕前には「まだまだ。自分のレベルの低さを痛感している」と話していた。およそ3ヶ月経った今、再び状態を聞くと「さらにまだまだ。もっとやらないといけないことはたくさん」と言い、自身の求めるレベルにはまだまだ到達していない、と“まだまだ”を連発する。
理想の自分に近づくために開幕から掲げている課題は《初球を確実にとらえること》。「どうしても力感を出してスイングしてしまうので、ゆったりとタイミングをとってシンプルにピッチャーと勝負するように意識している」と明かす。その成果が現れたのが、6月22日の阪神戦。同点で迎えた延長11回に放った自身初のサヨナラHRは、初球。152km/hのストレートをしっかりとらえた。「練習で積み重ねてきたイメージのまま打席に入って、それが一つ、一発で捉えることができてよかったかなと思う」と振り返る。
もう一つの課題は《追い込まれてからの打席で三振を減らすこと》。こちらは「まだまだ。とにかく力感を落として、どのボールにも対応していく。ファールを打って、なんとかフォアボールでも、一球でも(多く)って意識でやっている」と話す宇草。
課題を克服するため鍛錬の日々が続く中、経験豊富な秋山のカープ入団の知らせが入った。「たくさん聞きたいことがある。技術的な部分もそうだし、打席や守備の心構えなど、聞きたいことだらけ」と期待を寄せる。ただし「聞くためには一軍にいないといけない。肌でプレーを見ることも感じることもできないので、(一軍に)なんとか残りたいと思う」と話す。
秋山の練習合流初日。宇草は誰よりも早く秋山の指導を仰ぎ、貪欲に野球に取り組む姿を見せた。「厳しい世界で勝負させてもらっているが、本当に野球が好きだし、好きな野球を楽しみたい。楽しむためには、自信を持って楽しめる準備をしないといけない。とにかく視野を広く持った中で、今に集中して相手と勝負できるように、良い準備を常に続けていきたい」と、強い信念をのぞかせた。
広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 7月2日放送
ライター 湯谷葉子