「魅せる走りをしたい」ヴィクトワール広島 久保田悠介選手|勝ちグセ。HERO調査隊
鍛え上げた脚力で風を切る久保田悠介。今年から、プロ自転車ロードレースチーム・ヴィクトワール広島に加入した期待の新戦力です。
久保田悠介選手久保田選手―
Q.チームへ加入したことについて
ちょっとこのまま人生が終わったら、後悔するなという思いがありまして…。
実は久保田選手、大学卒業を機にロードレースを一度引退。約2年半、食品メーカーの営業マンとして働いていたんです!
久保田選手―
Q.勇気がいる決断だったのでは?
今一歩踏み出す方が、別に何も失うものは無いと思いまして。あの時、一歩踏み出してよかったなと思います。
そんな異色の経歴の持ち主、久保田選手の武器は?
久保田選手―
体が小さくて、体重が軽いので、“登り”を得意としています。
自転車競技のロードレースは1チーム複数人で出場。トップでのゴールを狙うエースと、エースをアシストする選手がいます。チームには、爆発的なスピードが売りの「スプリンター」や、久保田選手のような、山登りが得意な「クライマー」など、様々なシーンに特化したスペシャリストも在籍し、チームから優勝者を出すため、総力を上げて戦うチーム競技の一面も持ち合わせています。
一度引退をしてブランクがある中、レギュラーとして活躍する久保田選手について、中山監督も驚きを隠せません。
中山監督―
国際大会のレースで6人の枠の中に、久保田が入るのはすごいことなんです。強いメンバーの中で、さらに2年間のブランクがあるのに、戻ってきたっていうのはすごいなと改めて思っています。
チームを支える小さな巨人、久保田選手の「勝ちグセ。」は?
久保田選手―
自転車が商売道具なので、レース前には必ず洗車して、ピカピカの状態にしています。チェーンが一番汚いのでチェーン回りを清掃して、次に車体を洗って、そのあとにコーティング剤を塗ります。キレイになると、気持ちの部分ですごく上がりますね。
きれい好きな久保田選手、中山監督からはこんな話も!
中山監督―
完全に“ミニマリスト”ですね! 人の物まで捨てようとしてきます、ちなみに本人の部屋は本当に物がなくて、生活感ないですね(笑)
ミニマリストらしく、その理由もいたってシンプルで…
久保田選手―
物はあまり持ちたくないタイプです。やっぱり物が多いと散らかってしまうので、少ない方が… (笑)
それでも自転車への愛は捨てることが出来なかった久保田選手。7月9日(土)・10日(日) に、広島で開催されるレースに向け、人生の大きな坂に挑み続けるクライマーはペダルをこぎ続けます。
久保田選手―
年に1回の広島での大会なので、地元のお客様に楽しんでもらえるような、魅せる走りをしたいなと思います。
◆ 久保田悠介(くぼた・ゆうすけ) 1997年2月28日生まれ 神奈川県出身 大阪府育ち
大学2年生の時に関西大学 自転車競技部に入部し、ロードレースの世界に。
大学在学中には、2018年 西日本チャレンジサイクルロードレースA-Uで 2位を獲得するなど、様々な大会で好成績を収める。
大学卒業後、約2年半、食品メーカーの営業マンとして働き、2022年からヴィクトワール広島に加入。
自転車に興味を持ったきっかけは、中学時代の先生が颯爽とロードバイクに乗っていた姿に魅了されたから。
広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 7月2日放送
ライター:藏田 晃裕