調子の波が激しいカープ小園海斗選手 その打開策は突然舞い降りる!?
広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、巻き返しを図るカープの注目ポイントをカープOB・外木場義郎氏が徹底フカボリ。打撃では6月に入り不振にあえぐプロ4年目の小園海斗 (こぞの かいと)選手を取り上げた。
※データはすべて6月11日O.A.時現在 ※以下、(選手)敬称略
小園の成績を月別で見てみると、開幕してから3月(.160)、4月(.156)は打率1割台と苦しんだが、5月は一気に.360。月間MVPも狙っていける勢いだった。ところが6月に入ってからは.043と打撃不振に陥っている。
「初球から振っていく積極的なバッティングが持ち味。打ちにいくのはいいが、難しい球にまで手を出せば、それでリズムが狂ったり、バランスを悪くしたりするケースがある。追い込まれたら仕方がないが、難しい球を初球から打ちにいくのは良くない」と外木場氏は指摘する。
「難しい球を初球から打ちにいくのは良くない」と外木場氏状態が上がってこない中、オリックス戦や楽天戦ではスタメンを外れる試合もあった。再び不調となった原因を探るため、なぜ5月には打撃が戻ったのかを小園に聞いた6月1日のインタビューを振り返ってみる。
小園海斗選手4月までバッティングで結果が出ない時は、「苦しかったが守備で貢献できるように考え、しっかり流れを持っていけたらと思いながらやっていた」という小園。「打ててない時は、足もふわふわして土台が固まっていなかったので、打席の中で狙っていても手が出なかったり、変なところでバットを振ったり。強いスイングをする状態になかった。身体が流れて振っている感じだったので、止まることもできないし」と話す。
変化を感じたのは5月の初め。「打撃練習の時に、体幹もそうだし、足も決まった状態で打てるようになってきたかなと感じた」と明かす。それを実感したのはDeNA・今永昇太投手との対戦。「その試合から、球の見え方もそうだし、打席に入る感覚もちょっと良いかな。打席の感覚が良い方向に戻ってきているかなと思った。ヒットは1本しか打てなかったが、自分の間合いで打てている感じはあった」と手応えを掴んでいた。
「バッティングは下半身を使って打つことが大事なので、下が使えるようになってきた。どんな工夫をしたか? トレーニングもそうだと思うが・・・何なんだろう? 急に舞い降りてきた。左足が」と、ある日突然舞い降りたと小園は振り返った。
外木場氏は「打てない時ふわふわしていたと言っているが、しっかりすわっていないと球は捕らえらきれない。上下運動が激しくなると球を捕らえる所がズレてくる可能性がある。下がしっかりすれば球を捕らえられる」。番組MCのロザン・宇治原史規(うじはら ふみのり)氏は、「おそらくプロの感覚のズレは、1ミリとかそういうレベル。小園選手本来の積極性を失わずに再び活躍してほしい」と期待を寄せる。そして後半戦、小園にまた突然良い感覚が舞い降りることを願う。
広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 6月11日放送
ライター 湯谷葉子