尾道市で注目のパン屋さん3選!パンマニア片山さんのおすすめ店

パン好きの間で今尾道がアツい!今回の広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、パンマニアと広島県尾道市を散策します。ゲストは、国内外のパンを求めて旅をし、これまで1万個以上のパンを食べ歩いたパンマニア・片山智香子さん。全国のパンを紹介する「パン屋さんめぐりの会」を主宰し、その豊富な知識からTVや雑誌など数多くのメディアに出演する片山さんと、注目を集める尾道のパン屋さんを巡ります。

パンマニア片山さん

 

最初にやってきたのは東尾道。パンをデザインしたロゴが目を引く尾道市高須町の『Sourire(スリール)』。フランス語で微笑みという意味だそう。このお店が気になっていたという片山さんは、足を踏み入れたとたんに笑顔。「パンを見ながら厨房も見える造りは、店が自信を持ってパンを作っている証」と、いきなりテンション爆上がりです。

スリール外観

 

こちらは元々尾道市向島町立花で2014年にオープン。2020年12月に現場所に移転しました。店長の高橋奈津子さんは「向島は好きな場所だったが季節や天候によってパンを大量廃棄しなくてはならなかった。来客が多い場所でやってみたかったので移転を決意した」と話されます。

スリール内観

 

店頭に並ぶ天然素材で作られた焼き立てのパン約40種類の中から、片山さんのマイルールに従って一番人気のパン「あんばたー」(162円)を試食。また片山さんが気に入っているパンの楽しみ方は、出来立てのパンを近くの公園でいただく“外パン”ということで、事前にチェックしていた公園のベンチに場所を移していただきます。

スリールあんばたー あんばたー 162円

 

「あんばたー」は塩気のあるハード系のフランスパンに国産あんことよつ葉バターをたっぷり挟み込んだもの。頬張った片山さんは「小麦のより香りがしておいしい。ムギュッと弾力もすごい。あんこがたっぷり入っているし、塩味が結構利いていて、甘塩っぱさが最高」と幸せな表情を見せます。

片山さん

 

『Sourire(スリール)』
住所:尾道市高須町5264−3
営業時間:朝7時〜夜6時
*日曜日のみ売り切れ次第閉店
定休日:月曜日、第一日曜日

 

片山さんは「2022年パンのトレンドはカレーパン、クリームパンなど昔ながらのレトロパンがさまざまな形で進化した“進化系パン”が続々と登場している」と言われます。続いて訪ねるのは、その進化系カレーパンがあるという高須町の『ゆういちのパン屋ムッシュ』。店長の広瀬優一さんは25年前、21歳の時に店をオープン。地元産の素材や天然酵母にこだわり独自の商品を開発されています。

ゆういちのパン屋外観

 

お店の一番人気は、看板商品にもなった「尾道砂ズリコリコリカレーパン」(280円)。「尾道のお好み焼きは、鉄板で炒めた鶏の砂ずりを入れた尾道焼が有名。そこからヒントを得たもの」と、廣瀬さんの尾道愛が溢れます。また開発したのは2017年。進化系ブームが始まる前に販売を開始した時代先取りの逸品です。

ゆういちのパン屋カレーパン 尾道砂ズリコリコリカレーパン 280円

試食した片山さんは「生地が薄くて衣がサクサク。カレーもまろやかさが残った状態の辛味。砂ずりが大きくてコリコリが何よりおいしい」と大満足の様子です。

片山さん

 

『ゆういちのパン屋ムッシュ』
住所:尾道市高須町5633−2
営業時間:朝7時〜夕方5時
*水・金曜日は夕方4時まで
定休日:土・日・月曜日

 

最後にやってきたのは、尾道側から渡船で5分の向島にある老舗パン屋『住田製パン所』。創業は大正5年。「1回訪問してファンになった。長く営むパン屋さんは結構あるが、100年以上続く店は全国的にも珍しい」と片山さんのお墨付き。歴史を感じるレトロな店内は、タイムスリップした感覚になります。

住田製パン所外観

 

元々CGクリエーターだった住田初志さんは、15年前に実家に戻って4代目店長に就任。創業以前は和菓子店だっただけに、100年前からおいしいと評判なのは「あんぱん」(180円)。「水飴を使わずあずき、砂糖、塩のみのシンプルな配合のこしあんを使い、100年以上変わらない名物」と住田さん。

住田製パン所あんぱん あんぱん 180円

 

もう一つの名物は、くるくるっとねじって作る「ネジパン」(180円)。戦後、砂糖が普及し始めた昭和27年頃から作り始めた商品。180度の油で揚げ、たっぷりと砂糖をまぶしたシンプルな作り。住田さんは「戦後甘い食べ物が少なかった時代、安価で食べやすいネジパンは飛ぶように売れ、昭和30年代西日本地方で製造を推奨されてどこでも売られていた」と振り返ります。

「ネジパン」(180円) ネジパン 180円

 

そして試食タイム。向島の海を眺める最高のロケーションで、「あんぱん」と「ネジパン」を店内で販売される昔ながらのサイダーと一緒にいただきます。片山さんは「ずっと変わらないのがいい。故郷ではないが、故郷に帰ってきたような味がする」と感慨に浸ります。

住田製パン所片山さん

 

『住田製パン所』
住所:尾道市向島町24−1
営業時間:朝6時〜夜7時30分
定休日:なし *年中無休

 

パンマニアの片山さんが2022年に注目するパンは「ブリオッシュ生地のドーナツ」。ブリオッシュとは、生地に水ではなく牛乳を使い、さらにたっぷりの卵やバターを使用するフランスの菓子パンの一つ。「都内でどんどん増えている」ということなので、こちらも要チェックですね。

 

広島ホームテレビ
『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 4月9日放送
ライター 湯谷葉子

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