プロ15年目で初の開幕4番 カープ松山竜平選手の今季にかける思い

「目指す4番のイメージは?」との問いに「新井貴浩さんのように、長打というよりも泥臭く1点を取りにいくのがカッコいい」と答えた松山竜平選手。広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』は、プロ15年目の松山選手をフカボリ。自身初の開幕4番という大役を勝ちとった松山選手に、今シーズンにかける思いを聞いた。
※データはすべて4月2日O.A.時現在 ※以下、敬称略

松山竜平選手 松山竜平選手

3月25日の開幕戦。「どこでも与えられた場所で、と思っていたので開幕4番を告げられた時に深くは考えていなかったが、やっぱり試合の第1打席はすごく震えた」と振り返る松山。その初打席は相手のエラーで出塁。ルーキー末包昇大のタイムリーヒットで先制のホームを踏むと、続く2打席目、3打席目でヒットを放ち、チームの勝利に貢献して見せた。

絶好のスタートを切った2022年。その裏には「守備や走塁。バッティングに関しても多く振り込んだり。“春先はいつも良くない”と言われているので、そういうことのないように、とにかく動くことを重要視してやってきた」と開幕に向けての入念な準備があったことを明かす。

開幕に向けて「とにかく動くことを重要視してやってきた」 開幕に向けて「とにかく動くことを重要視してやってきた」

二軍スタートとなった2月のキャンプイン。調整を一任された松山は、その期間で自分自身をもう一度見つめ直す。その結果一軍に合流した3月11日のオープン戦でいきなりHRという結果を残し、順調な調整ぶりをアピールした。

さらに、シーズンを迎えるにあたり大切にしたことは“戻す”。2016年からのカープ三連覇。松山の成績を見ると、打率は3割前後を記録している。しかし、それ以降成績は下降。出場機会も徐々に減少した。「ここ2年は長打にだわってきたので、確実性が落ちて結果が出せなかった。それよりも確実性を大事にした方がいいなと思い、自分のスイング、バッティングフォームとかバットの軌道とか、そういうのを戻した」と話す。

「確実性を大事にした方がいいなと思い、自分のスイング、バッティングフォームとかバットの軌道を戻した」 「確実性を大事にした方がいいなと思い、自分のスイング、バッティングフォームとかバットの軌道を戻した」

技術以外では、「今で体重9kgの減量。三連覇の時が大体92〜94kgくらいだったので、それくらいまで戻そうと思って。食事の面で嫁さんがすごく努力してくれた。毎日朝・昼・晩と鶏むね肉とブロッコリーという高タンパク・低カロリーな食事をメインにした」。現在の体重が91kg。一番動ける頃の体重に戻した結果、体のキレが増したという。

プロ野球選手の平均年齢は28.1歳。一年一年が勝負となる世界は9月で37歳を迎える松山にとっても例外ではない。「去年も代打が多く、スタメンで出る機会も少なくなっていたので、もう一度スタメン出場してしっかりと一年働きたいという気持ちが強くなった。このままでは悔いを残すと思って思ったので、もう一度減量してやってみようと思った」と打ち明ける。

「もう一度スタメン出場してしっかりと一年働きたい」 「もう一度スタメン出場してしっかりと一年働きたい」

チーム一丸となって戦う今シーズン。4年ぶりの優勝に向けて松山の力は欠かせない。「やっぱり優勝と、その先にある日本一というのを、みんなで泥臭く、つなぎの野球で目指していきたい。自分自身もしっかりと3割と100打点という目標をクリアできるくらいの活躍をみせたい」と力強く締めくくった。

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 4月2日放送
ライター 湯谷葉子

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