骨から動物を見ると面白い!親子動物教室【地球派宣言】
巨大な体を揺らしながら歩くゾウに、仲間と一緒に慌ただしく動くシマウマ。寒い季節、おとなしかった動物たちも暖かくなると動きが軽やかに見えます。
マルミゾウのメイちゃん安佐北区の安佐動物公園で3年ぶりに開かれた親子動物教室には、小学生ら約20人が参加しました。教材に使われたのは飼育中に死んだ動物の骨で、骨格標本として保管されている貴重なものです。
親子動物教室の会場企画広報係の林臨太郎(はやし・りんたろう)さんは「骨を見ることは動物を見る、分類する上でも、そして詳しくなる上でもすごくいろんな情報が詰まった標本になるので
教室では骨を使わせてもらいました」と話します。
見たことのない形の骨に興味津々の子どもたち。まず、注目したのがライオンの骨。林さんは「ライオンは体重200kgと大きな動物。それなのに、頭の骨だけ見ると思ったよりも小さいと思う方が大人でも多いかもしれないですね。」と説明します。
ライオンの骨続いて出てきたのは、大きさも形も異なる骨です。「キリンでは?」と話す参加者のお母さん。林さんは「そうです。キリンは、角が特徴的で奥歯がすりつぶす形になっていて、さらに前歯がないのです」と解説していました。
骨格標本を前に説明普段、見ることのない動物の骨に触れた子どもたち。いよいよ実際の動物たちと対面です。まずは、アヌビスヒヒ。
アヌビスヒヒアヌビスヒヒの骨は牙が長い方がオスで、短い方がメスだそう。「牙は長く、群れでやってこられると人間は勝てない。動物はかわいくて魅力的だけど危ないものでもあることも知ってほしい」と子どもたちに語り掛けました。
骨を持って説明する林さん続いては、意外に頭の骨が小さかったライオン。本物を前に子どもたちからは「似てない」との声。林さんは「骨には 目もない、耳もないでしょう、そうしたこともあって少し小さく見えるのかもしれません」とその理由を説明します。
ライオン約2時間、動物の生態を学んだ子どもたち。参加した小学1年の児童は「大きいから(骨が)重いのかなと思ったらあんまり重くなかったからビックリしました」。また、小学3年の児童は「骨が小さかったので肉がいっぱい付いているのだな。骨の形も想像しながら見ていきたい」と話しました。
参加した小学3年の児童林さんは「動物園では、まず楽しむことが大事。動物に詳しくなれる場所と思って来ていただけると嬉しいです」とあいさつし動物教室は終了しました。新型コロナの影響で安佐動物公園でも人の集まるイベントが中止されていますが、この動物教室は今後も続けていきたいそうです。
林さんたちは今後も動物教室を開催します