広島市植物公園で春探し【地球派宣言】
満開の梅の花、藤牡丹(ふじぼたん)しだれです。垂れ下がった枝の形から、中国で鯉が昇れば竜になると伝わる登竜門(とうりゅうもん)にちなみ登竜梅(とうりゅうばい)と呼ばれています。
藤牡丹しだれ佐伯区の広島市植物公園。今月に入って気温が上がり見ごろを迎えた花が増えているそうです。
広島市植物公園企画広報係の在岡郁雄(ありおか・いくお)さんは「寒い日が多かったせいか、ちょっと開花が遅いような気がします。今の時期はミチノクフクジュソウやユキワリイチゲなどを見ることができます」と話します。
広島市植物公園の在岡さん黄色い花びらが特徴のミチノクフクジュソウ。見た目からは想像できませんが、根には毒があります。
ミチノクフクジュソウ薄紫色の花がユキワリイチゲ。雪の中を割って咲くというのが名前の由来ですが、雪のない春先に咲くそうです。
ユキワリイチゲミチノクフクジュソウとユキワリイチゲ、開花する時期以外にも共通点があります。在岡さんによると、寒さに耐えられるように花や植物自体が小さめのものが多く、花は夜とじて日が出て暖かくなると咲くという性質をもっているそうです。
早春に咲く2つの花ユキワリイチゲの前にカメラを置いて見てみると…。ほとんど開いていなかった花びらが気温の上昇とともに開いていきます。
開花前のユキワリイチゲその理由について在岡さんは「早春の花は日が出て暖かくなると咲くというものが多いです。暖かくなると虫の活動も活発になりますので、その時に花を広げて少しでも受粉してもらうためでは、ないかと言われています」と話します。
開花したユキワリイチゲほかにも、日々の生活で使う紙幣や和紙の原材料に使われる「ミツマタ」の花もこれからが見ごろです。在岡さんによると、枝先が必ず3つにわかれることからミツマタと名付けらたそうです。
ミツマタの花ところで、春に咲く代表的な花、サクラはというと…。広島市植物公園では早咲きの河津桜が見ごろで、ソメイヨシノは3月下旬から4月上旬くらいに開花する予想です。
本格的な春の到来はもうすぐ。早春の花をめでながら季節の移り変わりを感じてみては。
河津桜