【カープ】 苦戦が続くカープに光を灯す プロ2年目 島内颯太郎投手 成長の要因は 2.5軍での経験

島内颯太郎投手

「基本はゼロ。点を取られても最少失点でベンチに帰ってくることが大事」。

穏やかながらも力強く話すのは、島内 颯太郎(しまうち そうたろう)投手。中継ぎとしての自分の役割りを聞かれてそう答えた。

 

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、プロ2年目の島内投手をフカボリ。リリーフとして奮闘する島内投手の進化の秘密に迫る。
※以下データはすべて9月19日O.A.時現在

 

大瀬良大地投手と同じ、九州共立大学から2018年のドラフト2位で入団した島内投手。入団1年目の春季キャンプでは「大瀬良投手からエースを取れるようにがんばる」と挨拶。150キロを超えるストレートを武器に開幕一軍入りを果たすも、ルーキーイヤーは主にリリーフとして25試合の登板にとどまった。

 

2年目の今シーズンは、これまでリリーフとして25試合に登板し、奪った三振の数はイニング(26回と2/3)を上回る34。苦しい戦いが続く佐々岡カープに光を灯す活躍を見せている。
成長の理由として、“2.5軍”での経験を挙げる。今年カープに新設された“2.5軍”とは、実戦から距離を置き、投球フォームや動作、さまざまな角度から投手の能力育成を図る場。

「ストレートの球速は去年より上がってはいたが、もう一つ“勝負できる変化球”を身につけようと練習した」と、2.5軍であらたなピッチングスタイルを切り開いたことを明かす。

変化球のクオリティが上がることで、より自信のあるストレートも活きてきたという。

「変化球を見せ球にしつつ、ストレートで勝負だったり。バッターがどちらに投げてくるかわからない状況を昨年よりは作れていると思う」。

また、一つの失敗もさらなる飛躍に繋がっていた。
一軍合流から4試合目の登板となった7月15日の巨人戦。場面は5点ビハインドの6回表。手応えを持ってのぞんだシーズンで初失点を喫し、続く岡本和真選手には初球ホームランを叩き込まれた。

「ボールでもいいから変化球で入るという頭にならないといけなかったが、どうしても早く終わらせたいという気持ちから甘いストレートを投げてホームランを打たれてしまった。頭ではわかっていたことを実行できなかったいう悔いが残るので、今では点を取られても冷静でいようと考えている」。

島内颯太郎投手

着実に進化を遂げる島内投手について、カープOBの木下富雄氏は

「三振を多く取れているのでリリーフに向いているのかなとも思うが、(先発投手の離脱が多い)この非常事態に、島内投手が一番先発に向いているのではないか。ひょっとしたら大瀬良投手よりもボールが速いかも。決め球もあるし、いろいろな球種を覚えて先発にまわしたら勝てる楽しみがある投手」と期待する。

 

ルーキーイヤーに語っていたように、果たして島内投手が先発のマウンドに立つ姿を見ることができるのか。今後が楽しみだ。

 

 

広島ホームテレビ
ひろしま深掘りライブ フロントドア(土曜13:00)9月19日放送
ライター 湯谷葉子

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