自宅のリビングでトレーニングに励む女性。その視線の先には、スマートフォンに映るインストラクターの姿が。
事前に収録された動画ではなくスマートフォンアプリを使って、リアルタイムでインストラクターとつながっています。

今月中旬にリリースの予定のライブ配信フィットネスアプリ。登録された全国のフィットネスやスポーツなどのインストラクターが、値段や時間を決めてアプリにレッスンを掲載。それを見たユーザーが、受けたいレッスンを選択すればインストラクターとマッチングされ、自宅などからライブ配信でレッスンを受けることができるようになります。
広島発のこのアプリ。開発の背景には、ある深刻な事情がありました。

広島市中区で、去年５月にオープンしたパーソナルトレーニングなどを行うスポーツジム。
徐々に会員数も増え、まもなく１周年を迎えようとしていたとき、新型コロナが襲い掛かりました。
外出自粛などを受け、売り上げは２割ほどに。

そんな危機の中で思いついたのが、このアプリでした。

▼THE BASE 石川幸樹COO
「どのトレーナーも、全国に向けてライブ配信ができるようなサービス作ったら面白いじゃんという話から始まった。多種多様なインストラクターが在籍すれば、非常に面白味があるんじゃないかなと思う」

▼大阪の女性インストラクター
「空いている時間でレッスンができることはすごくありがたい。遠方や地方の人のいろんな思いを、自分の仕事で解消できるかもしれないというのが、すごくいいと思う」

これまでにＳＮＳなどを通じて全国のトレーナーなどにアプリへの登録を呼びかけたところ、先月までにおよそ２５０人が手を挙げたということです。

ウィズコロナ時代に広がりを見せるアプリは、居酒屋にも。

お酒の作り方を教わっていたアルバイトの男性を、お店とつなげたのは、アルバイトアプリ。
「特定の時間だけ働いてほしい」というお店側と「この時間だけ働きたい」という人をマッチングさせるアプリです。
お店は１日１時間の“超短期のアルバイト”でも募集することが可能で、働く側はアプリから申し込みをすれば、お店での面接や履歴書の提出も必要なく、すぐに働くことができるんです。

例えば、お店で突然の欠勤が出た時など、すぐ働いてくれるアルバイトを探すことができます。

▼タイミー　村上太一　関西支社長
「“３０分後に働きたい”というときにアプリを開いてもらうと、案件が並んでいるので１時間からでも、すぐに働くことができる」

アルバイトに来た人をお店側が気に入れば、アプリ運営会社を通さずに、長期のアルバイトや契約社員として採用してもいいということも特徴のひとつ。

これまでは飲食店のアルバイト募集を中心に使われてきましたが、今年に入ってからは自粛や休業のため求人が激減。
反対にデリバリーや棚卸しや検品といった物流に関するアルバイトの募集が増えているといいます。

人と人、人と仕事を“つなぐ”アプリが、新たな生活スタイルを支えていくかもしれません。

広島ホームテレビ『みみよりライブ 5up！』（2020年9月9日放送）