高校生がプロデュース。広島に届く折り鶴がブックカバーに 【地球派宣言】
先月 23日。ゆめタウン広島内にある文具店の一角で販売されていたのは・・・、折り鶴の再生紙を使ったブックカバーです。
安田女子高校の1年生6人が自らデザインを考え、製作したものです。
これは全国で行われている高校生模擬企業コンテスト「リアビズ」の一環。
生徒は自分たちで会社を立ち上げて商品をプロデュースし、PRから販売まで行い、グランプリを競います。
商業施設の一角で自ら販売
安田女子高校で生徒たちの活動を支援する田口智之先生は、「広島に届く折り鶴がたくさん溜まり保管されたままで、平和にいきない。こういう商品が世界中に平和を届けていく。若い人たちが活動に参加することによって平和が広がっていけばいいなと思っている。」と話します。
平和公園の「原爆の子の像」に捧げられる折り鶴6人の模擬企業名は「アカイカンナ」。
戦後の広島で、崩れた瓦礫の間から咲いた1輪の花、赤いかんなにちなみました。
社名にも、商品にも、平和の願いが込められています。
「アカイカンナ」のメンバー(画像提供 安田女子高校) 学校での梱包作業の様子
一次審査を通過し、製作化された折り鶴ブックカバー。
3種類1セットでの販売です。
主に40~70代の女性をターゲットに企画されました。
鳩や折り鶴のオリジナルデザイン
再生紙ならではの手触りに温かみを感じます。
折り方次第で文庫本、新書、コミックに対応購入者からは、「生地がいい。また、平和に向けていい取り組みだと思う」
「折り鶴を学生の時に作っていたので、今後のために何かできたらと思って購入した」
「世界にひとつしかない。めったに手に入れられないなと思い、買おうと思った。」などの声が聞けました。
アカイカンナの社長を務める池上桃愛さんは、「折り鶴を保管するのに多額のお金がかかっていることも解決しつつ、平和の大切さをたくさんの人に繋げていければと思っています。」と折り鶴ブックカバーへの情熱を語ってくれました。
地域貢献と平和の発信を同時に世界中から広島に届く折り鶴の数は年間に約1,000万羽といわれています。
そのひとつひとつから生まれるブックカバー。
世界を平和に導くと信じ、アカイカンナの活動は続きます。
折り鶴に託された想いは形を変え、また次の世代へと受け継がれていくのです。