自然に還る容器も誕生 海洋プラごみ問題【地球派宣言】

10月9日、廿日市市宮島町の包ヶ浦自然公園で「海洋ごみ問題ジブンゴト化プロジェクトin広島」が主催する清掃イベントが行われました。

清掃イベントでゴミを拾う家族 清掃イベントでゴミを拾う家族 (C)HOME

 

参加者が拾っている多くが、ペットボトルやカキ養殖で使われるパイプなどのプラスチックごみ。

ゴミとなったペットボトル ゴミとなったペットボトル (C)HOME

 

カキ養殖用のパイプ カキ養殖用のパイプ (C)HOME

 

広島県環境保全課長の岡田誠司さんは
「プラスチックは一度川に流れてしまうとそのままの状態で海に流れてしまう。自然界で分解されないので、プラスチックごみが一番多く残っていく。」と話します。

瀬戸内海に流れ出るゴミの量は年間約4,500t。その8割が私たちの住んでいる街から出たものだと言われています。
私たちの暮らしには欠かせないプラスチック製品が、今、世界中で深刻な問題となっているのです。

ほとんどは自然界では分解されない ほとんどは自然界では分解されない (C)HOME

 

食品容器の販売を行う株式会社シンギでは、プラスチックに代わる新たな商品『バガスモールド』を開発しました。

プラスチック容器の代替 プラスチック容器の代替 (C)HOME

 

この商品の開発に携わった河村伸枝さんによると、
『バガス』というのはサトウキビの絞りカスを原料にした素材のことで、「植物由来の原料のため、土に埋めても、海に流れても自然に還っていきます。」とのこと。

シンギ 河村さん シンギ 河村さん (C)HOME

 

広島駅弁当株式会社では、高齢者の配食弁当や企業向けの日配弁当などに、この商品を採用しています。

広島駅弁の弁当容器に採用 広島駅弁の弁当容器に採用 (C)HOME

 

商品戦略室の大林敦さんは、「容器はプラスチックや紙も使用しますが、SDGsの取り組みが各国でされている中で、我々も少しでも社会に貢献していきたいということで、取り組みをはじめました。」

SDGsの取り組みの一環 SDGsの取り組みの一環 (C)HOME

 

年々増え続ける海洋プラスチックごみ。
その量は2050年には魚より多くなると言われています。

清掃イベントの様子 清掃イベントの様子 (C)HOME

 

「プラスチックは非常に便利なものなので、それ自体をなくすということではない。大事なのは流出をさせないこと。
そのためにどういう捨て方をするのか、資源としてどうしっかり回収してリサイクルしていくのか。そういったことをみんなで考えて、出来ることから取り組んでいくことが大事。」
と、前述の県環境保全課長の岡田さんは話します。

清掃イベントで集められたゴミは63.8㎏でした。それは私たちの責任の重さなのかもしれません。

海洋ごみに関心と対策を 海洋ごみに関心と対策を (C)HOME

 

 

広島ホームテレビ『5up!
地球派宣言コーナー(2021年10月13日放送)

 

 

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